ケアラーとは
こころやからだに不調のある人の
「介護」「看病」「療育」「世話」「気づかい」など、
ケアの必要な家族や近親者、友人、知人などを
無償でケアする人のことです※。
日本ではケアラー(介護する人)の約7割は家族です。
※日本ケアラー連盟定義より引用
- 障害をもつこどもを育てている
- 健康不安を抱えながら高齢者が高齢者をケアしている
- 仕事と介護でせいいっぱいでほかに何もできない
- 仕事を辞めてひとりで親の介護をしている
- 遠くにひとりで住む高齢の親が心配で頻繁に通っている
- 目を離せない家族の見守りなどのケアをしている
- アルコール・薬物依存やひきこもりなどの家族をケアしている
- 障害や病気の家族の世話や介護をいつも気にかけている
イラスト:Izumi Shiga (c)一般社団法人日本ケアラー連盟
家族にケアを要する人がいる場合に、
大人が担うようなケア責任を引き受け、
家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを行なっている、
18歳未満の子どものことです※。
- 障がいや病気のある家族に代わり、買い物・料理・掃除・洗濯などの家事をしている
- 家族に代わり、幼いきょうだいの世話をしている
- 障がいや病気のあるきょうだいの世話や見守りをしている
- 目を離せない家族の見守りや声かけなどの気づかいをしている
- 日本語が第一言語でない家族や障がいのある家族のために通訳をしている
- 家計を支えるために労働をして、障がいや病気のある家族を助けている
- アルコール・薬物・ギャンブル問題を抱える家族に対応している
- がん・難病・精神疾患など慢性的な病気の家族の看病をしている
- 障がいや病気のある家族の身の回りの世話をしている
- 障がいや病気のある家族の入浴やトイレの介助をしている
※日本ケアラー連盟定義より引用
イラスト:Izumi Shiga (c)一般社団法人日本ケアラー連盟
18歳〜おおむね30歳代までのケアラーのことです※。
若い世代固有の課題を抱えながらケア責任を引き受け、家事や家族の世話、介護、感情面のサポートなどを行っています。
ヤングケアラーからケアを継続している場合と、18歳を越えてからケアがはじまる場合とがあります。
ヤングケアラーよりケア責任がより重くなることもあります。
※日本ケアラー連盟定義より引用
日本の小児医療・在宅移行の現状
日本の小児医療、中でも新生児医療の進歩はめざましく、早期産児や超低出生体重児に対する高度先進医療だけでなく、仮死で生まれた成熟児に対する脳低温療法が標準化されることでも多くの命が救われるようになりました。命は救われたものの、人工呼吸器等の医療的サポートや吸引や経管栄養等の医療的ケアを要する小児が増加し、医療的ケアが必要な19歳以下の子どもは15年間で2倍に増えており、中でも在宅人工呼吸器を要する19歳以下の子どもは15年間で10倍以上に急増しています。
一方、早期退院・在宅移行という国の方針もあり家族が地域資源・社会資源を十分に探せない・活用できないまま医療ケア児を24時間365日抱え込んだ状態で睡眠不足の親・社会から孤立し抑うつ状態の母親・ストレスを抱えるきょうだいたち・疲弊する祖父母、等の実態が示されています。また、児に障がい特有の‘育てにくさ’があり、対人関係のトラブルを抱えやすい特徴がある発達障がい児の子育てでは、社会からの偏見や差別に苦しみ、活用可能な社会資源も限られていることから、母親のみならず家族単位でコミュニティから孤立している現状が明らかになりました。